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メタゲームブレイクダウン雑感

2018/11/10 00:00 

By Takumi Yamasaki

 『ラヴニカのギルド』の発売により、スタンダードはまた新たな環境へと突入した。

 ローテーションにより振出しに戻ったスタンダード環境は、熱心なプレイヤーたちにより瞬く間に解明されようとしている。

 様々な情報が飛び交う中で、世界のプロたちは一体どのようなデッキ選択をしたのか?あるいは、だれも知らぬ違う角度からメタゲームを攻略しようとしているのか?

 それでは今回もメタゲーム・ブレイクダウンを参考に、環境を紐解いていくことにしよう。

ゴルガリ・ミッドレンジ: 113人/22.2%

 圧倒的に使用者が多かったのはゴルガリ・ミッドレンジだった。

翡翠光のレインジャーゴルガリの女王、ヴラスカ秘宝探究者、ヴラスカ

 『ラヴニカのギルド』発売当初はMagic Online上で猛威を振るい、MOPTQではトップ8に6人もの入賞者がいたことは記憶に新しいだろう。

 しかし、最近のグランプリ・ニュージャージー2018ではトップ8にその姿はなく、その次のスタンダードMOCSでも大きな活躍は見られなかった。

 それでもなお使用率がトップなのは、このデッキの地力が高いのはもちろん、デッキのカスタマイズの幅が広く、どんなメタゲームにでも対応できるというのを見込んでの選択なのかもしれない。

ボロス・アグロ: 81人/15.9%

 ゴルガリ・ミッドレンジに次いで人気があったのはボロス・アグロだ。

空渡りの野心家ベナリア史英雄的援軍

 《空渡りの野心家》《癒し手の鷹》などの1マナ軽量クリーチャーを始めとし、《ベナリア史》や展開後のフィニッシュとなる《英雄的援軍》で、相手の息つく隙を与えぬまま相手を瞬く間に倒し切ってしまうデッキだ。

 1ターン目から綺麗に展開されると捌くことも難しく、相手が自分より上級者であろうとも押し切れる高速のアグロを持ち込むのは、プロツアーにおいても良い選択といえよう。

イゼット・ドレイク: 66人/12.9%

 ゴルガリ・ミッドレンジに強いデッキとして前評判の高かったのがこのイゼット・ドレイクだ。使用率も3番目に多く、トップメタを意識しての選択であろう。

選択弾けるドレイク弧光のフェニックス

 《選択》《航路の作成》などの軽量ドロースペルや除去を連打し新戦力である《弧光のフェニックス》を戦場に走らせ相手を翻弄する。展開によっては3ターン目に走ることもあるだろう。

 そのほかの攻めてとして《奇怪なドレイク》《弾けるドレイク》の2種類のドレイクを採用しており、中盤から終盤では高火力で相手のライフを一気に削ってしまう。《最大速度》を用いて相手の意識外から大ダメージを叩き込むことも可能だ。

赤単アグロ: 64人/12.5%

 前環境から、《熱烈の神ハゾレト》《反逆の先導者、チャンドラ》といった強力なクリーチャーを失ってもなお赤単は健在である。

ギトゥの溶岩走りゴブリンの鎖回し実験の狂乱

 《ギトゥの溶岩走り》《ヴィーアシーノの紅蓮術師》といった軽量クリーチャーと《魔術師の稲妻》など火力を多めに採用した軽めの構成となっている。

 また前環境で猛威を振るった《ゴブリンの鎖回し》を難なく運用できるのもこのデッキで、タフネス1が多いボロスや白単といったアグロ同型では凄まじい働きをする。

 『ラヴニカのギルド』から《未来予知》こと《実験の狂乱》が加わり、一度場に出してしまえばまさに"狂乱"のごとくデッキからスペルを繰り出しゲームを掌握することができる。

ジェスカイ・コントロール: 56人/11.0%

 使用率が多い中で唯一のコントロールデッキはジェスカイ・コントロールであった。

アゾールの門口轟音のクラリオンドミナリアの英雄、テフェリー

 《ドミナリアの英雄、テフェリー》という環境最強のプレインズウォーカーを《轟音のクラリオン》《イオン化》など新しく加わった戦力で守り抜き相手をコントロールしていく。

 グランプリ・ニュージャージー2018では、《アゾールの門口》から《発展+発破》《苦悩火》を本体に撃ち込む独特の型が優勝していたり、最近ではゴルガリ・ミッドレンジに有効とされる《絶滅の星》が採用されていたりと、今まで使われていなかったカードが活躍しているのも興味深い。


 以上がプロツアー参加者全員のメタゲームだ。これから始まる2日目ではさらにここからふるいをかけられたデッキたちが戦うことになる。

 この中で、"勝ち組"デッキは何なのか? あるいは、未だ見ぬデッキがトップ8に進出するかもしれない。この後のプロツアー中継からも目が離せない。

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