Translated by Takuma Kusuzawa
(掲載日 2018/08/31)
はじめに
まずは2017-2018シーズンを振り返るところから話していくことにするが、一言で言うなら「とんでもないシーズンだったぜ!」
チームシリーズとしては微妙なスタートだったが、ルイス・サルヴァットがプロツアー『イクサランの相克』で優勝し、マルシオ・カルヴァリョがトップ8に2回、俺とティアゴ・サポリートが1回ずつで、俺たちのシーズンは最高の終わり方をしたと思うね。みんなもそう思うだろ?
チームはよくやったし、俺が思うに、俺自身も頑張ったと思う。グランプリのキャップも余っていて、世界選手権に出場しなくても、次の2サイクルはプラチナ・レベルだ(サイクルに関しては鬱陶しく思うけど、そのうち慣れるだろう)。ゴールドになれた時点ですごく幸せだったし、プラチナに届くとは望むべくもなかった。トップ4入りが必要だったから、心底ビックリしているよ。世界選手権2018の招待は得られなかったけど、悲しさはなかったね!
25周年プロツアーとミネアポリス
お祝いはこれくらいにして、ミネアポリスであったマジック25周年記念プロツアーについて話そう。プロツアーには51回出場しているが、人生で一番良かったプロツアー旅行で、準備から道中起きたことまで全部話していくよ。
ミネアポリスは俺がこれまでアメリカで訪れた中でも最高の町だ!町にエネルギーがあって、たくさんの人が歩いてる。食事をするところもたくさんあるし、町中の移動に車が要らないんだ。バイクステーションがあって、2ドルで自転車を借りられる。そして、行きたい場所の近くにある別のステーションに返却すれば良い。町が平らで坂がないのが、歩きやすい理由なんだろうな。始めは運動不足のせいでちょっと大変だったんだけど、プロツアー会場に自転車や徒歩で到着したときの気持ち良さ分の価値はあったぜ。
Had a great time today playing soccer/football with some of the teams that will play this weekend at #PT25A pic.twitter.com/PdYoFaiUum
— Thiago R. (@Snapcaster) 2018年8月2日
フットボール(アメリカの友人は"サッカー"と言ってたな)の試合を2戦やったんだが、みんなの実力が分かって面白かったな。マジックプレイヤーを見かけたら、そいつがフットボールが上手いか予想してみると良い。実際にフィールドに出てみると、予想外にうまかったり下手だったりでビックリすることもあるはずさ。
準備の面では、マルシオ・カルヴァリョの記事に書いてあることに加えて、プロツアーのために10リーグ以上プレイしたんだ。「俺が世界で一番用意周到なプレイヤーだ!」なんて嘘を言うつもりはないけど、このプロツアーに関しては、3人チームの大会ということもあってチームメイトの足を引っ張りたくなかったから、いつもよりたくさんプレイしておきたかったんだ。
まずはレガシーのことから考え始めたんだけど、このフォーマットは俺には繊細過ぎた。スタンダードで追い上げるほうが簡単に見えたんだ。マルシオはレガシーの方がしっくり来ていたみたいで、席を入れ替えたってわけだ。
スタンダードは、グリクシスと青白コントロールから準備を始めた。俺のことを知ってくれている人なら分かるとは思うけど、俺はコントロールプレイヤーなんだ。対戦相手からアドバンテージを得ることばかり考えているんだけど、今のスタンダードだと受け身なデッキを使うのは良くない気がしていた。アグロデッキが《ボーマットの急使》と《反逆の先導者、チャンドラ》で押し切れるような状況ならば、これに抗うよりも流れに乗る方が良い、と思ったんだ。
練習を始めるために良いリストが欲しかったから、赤いデッキのスペシャリストで昨シーズンのスタンダード・マスターでもあるセバスティアン・ポッツォに相談したら、その後プロツアーで使うことになるリストをくれたんだ。練習を始めたリストが、そのまま提出したリストだったのさ!
たくさんプレイした中で、一番練習になったのはサイドボーディングだ。サイドボードプランを紙に書かなくても、全部覚えられたくらいだよ。1ゲーム目を終えた後にデッキボックスから紙を出したり、隣にアドバイスを求めたりする相手を見るたび、自分が天才みたいに思えたものさ。「俺は完璧に覚えてるぜ」ってな!
さて、俺は人が考えていることを予想するのが好きなんだが、今、君はこう考えているところだろう。「素敵な旅行だったね。サイクリングを楽しめたし、フットボールもして、青白コントロールはイマイチで、君は天才だった。で、早いところデッキのことを話してくれないか?」と。
ご主人様、仰せのままに。これがリストだ。
- カルロス・ロマオ
- 「赤黒アグロ」
- マジック25周年記念プロツアー
- (トップ 4)
1 《沼》
4 《泥濘の峡谷》
4 《竜髑髏の山頂》
2 《霊気拠点》
-土地 (25)- 4 《ボーマットの急使》
3 《損魂魔道士》
4 《屑鉄場のたかり屋》
2 《航空船を強襲する者、カーリ・ゼヴ》
4 《ゴブリンの鎖回し》
2 《ピア・ナラー》
4 《再燃するフェニックス》
1 《栄光をもたらすもの》
-クリーチャー (24)-