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週刊デッキウォッチング vol.157 -クラガンウィック・シュート-

2018/05/17 00:00 

    • 大久保 寛
    • コラム

 みなさんこんにちは。晴れる屋メディアチームの大久保です。

 タイトルを見て「おや?」と思った方もいらっしゃるかもしれませんが、このたびまつがん(伊藤 敦)さんの連載だった「週刊デッキウォッチング」を引き継がせていただくことになりました。

 偉大な先輩の連載記事を引き継ぐのは荷が重いですが、頑張ってやっていきますので暖かく見守っていただければと思います。どうぞよろしくお願いします。

 さて。あまり前書きが長くなるのも野暮ですし、さっそく晴れる屋のデッキ検索に登録されている創意工夫溢れるデッキリストを見ていきましょう!

スタンダード: 「苗木」

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密航者、スライムフット栄光の神バントゥ若葉のドライアド

 ファンガス。英語で「菌類」を意味する(らしい)この語は、マジックにおいてはクリーチャー・タイプの一つとして扱われています。特にドミナリア次元のファンガスたちはストーリーの中でも「サリッド」という特有の種族(※食用)として描かれており、カード化した際にはキノコが胞子を撒き散らすかのように同族(?)である苗木トークンを生成する能力を持っていたり、あるいは苗木とシナジーする能力を持っていたりします。実は隠れファンの多い部族で、僕もファンの1人です。

 さて。ストーリーの舞台が『ドミナリア』へと移ったことでファンガスたちが多数追加され、全国10万人のファンガスファンたちが歓喜の声を上げていたのは記憶に新しいですね。今回ご紹介するデッキはまさにそんな『ドミナリア』のファンガスたちを詰め込んだ至高のファンガスデッキです。注目のファンガス・クリーチャーである《密航者、スライムフット》(※余談ですが、伝説のファンガスはこれで2体目)はもちろんのこと、《苗木の移牧》《胞子の大群》といった苗木トークン生成カードもふんだんに使われています。

 巷では《ゴブリンの鎖回し》が暴れ回っており、1/1のトークンを並べるようなデッキは生き残れないのではないか? と噂されていますが、このデッキなら2マナロードの《胞子冠サリッド》がいれば1点くらいダメージをばら撒かれても平気! 根本的な解決にはなりませんが、《密航者、スライムフット》がいれば苗木が焼けてもライフを回復できますし、案外やれそうな雰囲気じゃないですか……!?

 さらに脇を固めるのが《栄光の神バントゥ》《若葉のドライアド》といったクリーチャーです。いずれもファンガスの影も形もなかった『アモンケット』や『イクサランの相克』のカードですが、彼らの能力はまさにこのデッキのために生まれた(?)ようなもの。スタンダードが苗木まみれになるのも時間の問題かもしれませんね。

「苗木」でデッキを検索

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モダン: 「ローグアグロ」

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クラガンウィックの死体焼却者世界棘のワーム異界の進化

 あまり見慣れない《クラガンウィックの死体焼却者》なるクリーチャー。これがひとたび戦場に舞い降りれば、次の瞬間には《引き裂かれし永劫、エムラクール》《世界棘のワーム》がディスカードされ、対戦相手の顔面に15点ダメージが叩き込まれることになります。豪快で最高。

 バトルワームにも似たコンセプトのこのデッキですが、フィニッシャーが《天才の煽り》から《クラガンウィックの死体焼却者》になったことで《異界の進化》《獣相のシャーマン》によるサーチも可能になっているのがポイント。《クラガンウィックの死体焼却者》の誘発型能力で捨てるカードはランダムに決定されますが、《獣相のシャーマン》さえいればある程度手札の状態は整えられるし、手札に捨てたくないクリーチャーが溢れかえっているような状況ならそもそもビートダウンプランが狙えそうですね。

 また、《異界の進化》《獣相のシャーマン》の役割は《クラガンウィックの死体焼却者》の水増しやお膳立てに留まりません。メインボードおよびサイドボードに多数の1枚挿しが見られるように、対戦相手のデッキに応じてシルバーバレット戦略を取り、フレキシブルに戦えることもこのデッキの大きな魅力の一つと言えそうです。

 また、この手のカードとしては珍しく(《天才の煽り》もそうだけど、点数で見たマナコストを参照するものが多い)《クラガンウィックの死体焼却者》が参照するのはディスカードしたクリーチャー・カードのパワーなのもミソ。個人的には黒を足して《死の影》13点砲も試してみたい。いろいろと可能性を感じさせてくれる、新たなアーキタイプの萌芽ですね。

「ローグアグロ」でデッキを検索

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レガシー: 「リベリオン」

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果敢な勇士リン・シヴィー訓練場鏡の精体

 テフェリーやジョイラ、スクイーなど懐かしい顔ぶれが再登場した『ドミナリア』に沸き立った古参プレイヤーも多いのではないでしょうか? 今回ご紹介するデッキは残念ながら『ドミナリア』との関係はありませんが、古参プレイヤーなら思わず目を細めてしまうであろう(?)現代版「カウンターレベル」です。

 デッキの動きを簡単に説明すると、レベル・クリーチャーたちが持つ通称「リクルート」と呼ばれる起動型能力を活用することによって、カウンターとクリーチャー展開の2面待ちで隙を埋めるクロック・パーミッションとなっています。とはいっても、このデッキがスタンダードで活躍していたのは今から18年前。僕も「このデッキ、MTG Wikiで見たことあるなぁ」程度の知識しかありませんが、どうやらファンの多いデッキだったようで、当時を知っているプレイヤーに「リベリオン」や「カウンターレベル」の話を訊ねるとみんな嬉しそうに思い出話を語ってくれます。

 アーキタイプとしての源流は古いものの、もちろんデッキリストは当時から大幅に強化されています。《狼狽の嵐》《思案》といったユーティリティカードはもちろんのこと、《訓練場》はリクルート能力のコストを軽減してくれるし、《鏡の精体》という強力なフィニッシュブローも獲得しています。どれも微妙に古いけど。

 ともあれこういった懐かしのデッキにも活躍の可能性があるというのがレガシー、ひいてはエターナルフォーマットの持つ魅力の一つと言えますね。押し入れに眠っている昔のスタンダードデッキをレガシー向けに調整してみる、というのもマジックの楽しみ方の一つかもしれません。

「リベリオン」でデッキを検索

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 いかがだったでしょうか。

 ある人は「すべてのデッキリストには意思が込められている」と言いました。

 75枚から製作者の意図を読み解くことができれば、自分でデッキを作るときにもきっと役に立つことでしょう。

 読者の皆さんも、ぜひいろいろとおもしろいデッキを探してみてください。

 また来週!

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