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帰ってきた英雄・ジャンドを分析しよう

2018/03/08 00:00 

    • Christian Calcano
    • Hareruya Pros Blog

Translated by Yoshihiko Ikawa

原文はこちら
(掲載日 2018/03/08)

皆さん、こんにちは!

《精神を刻む者、ジェイス》《血編み髪のエルフ》が解禁されてから、かなりモダンをプレイしています。スタンダードの時代にこれらのカードをプレイするのがとても好きだったので、この2枚をまたプレイできることにとても興奮しています。《精神を刻む者、ジェイス》はまだ最高の居場所を探している最中ですが、《血編み髪のエルフ》にとって最高の居場所がジャンドであることに疑いはありません。ジャンドは常にモダンのデッキの一つとして存在し続けていますが、ここ数年はメタ外に追いやられていました。

精神を刻む者、ジェイス血編み髪のエルフ

しかしながら、再びジャンドをベストデッキの一つにするべく、《血編み髪のエルフ》が助けにきてくれました。2017 Magic Online Championshipがちょうど終了したところですが、23名の参加者のうち9名がジャンドを選んだのです!スティーヴ・ルービン/Steve Rubinとニクラス・ダールキスト/Niklas Dahlquistは2人ともモダンラウンドでジャンドを使って5-3の成績を残し、それぞれ2位と3位という素晴らしい結果を残しました。そこで今回は、この2名のデッキリストを比較しつつ、私が今Magic Onlineのリーグで使用しているデッキリストを皆さんにご紹介しようと思います。

まずはスティーヴ・ルービンのデッキリストから始めましょう!

致命的な一押し

ルービンのリストを見て最初に目についたのは、3枚の《致命的な一押し》です。これはメタゲームを読んだもので、フィールドの1/4がジャンドだったことを考えると非常に効果的だったことでしょう。このカードは、時には《稲妻》圏外に成長してしまう《怒り狂う山峡》も含めた、脅威の大部分を対処できるので、ミラーマッチにおいて最高の除去呪文ですからね。彼はまた《稲妻》を3枚に抑えたので、その結果《山》よりも《樹上の村》の2枚目を優先しています。ただし、《稲妻》《血編み髪のエルフ》の「続唱」をよりよいものにしてくれますし、相性の悪いマッチアップで勝利をもぎ取る手段の一つでもあるので、普通のメタゲームであれば4枚採用するのがベストでしょう。

メインデッキで他に言及しておく点としては、彼が6枚の手札破壊と5枚のミシュラランドを採用したことでしょうか。手札破壊については5枚と6枚に大きな差はないと思いますが、私は決して5枚未満にはしたくありませんし、6枚より多くの枚数は採用しないでしょう。序盤に十分な妨害が必要ですし、《思考囲い》《コジレックの審問》の配分は非常に難しいところです。《コジレックの審問》は攻撃的なデッキやバーンに対して《思考囲い》よりも優れていますが、《思考囲い》はビッグマナ、ミッドレンジ、コントロールと対峙する際は《コジレックの審問》より優秀です。よってこの枚数配分は、どんなデッキと対戦すると予想するか次第です。

ミシュラランドについては、もし4枚目の土地が《黒割れの崖》かミシュラランドだった場合、4ターン目に《血編み髪のエルフ》をプレイできなくなってしまうので、4枚以上デッキに入れるのは大反対です。しかしながら、ミシュラランドはミラーマッチだけでなく《精神を刻む者、ジェイス》デッキにも効果的です。私がはっきりと言えることは、ルービンはジャンドとジェイスデッキがトップメタであり他のプレイヤーも使ってくると予想したため、彼のリストにはミシュラランドが多く採用されているということです。

Liliana, the Last HopeGrim Lavamancer

彼のサイドボードを見てみると、ジャンドに入っているだろうと予想できる、一般的なカードが多く採用されています。バーンやビッグマナデッキに対して弱すぎるので、《最後の望み、リリアナ》はメインボードではなくサイドボードに採用するほうが好みです。《渋面の溶岩使い》は非常に優秀なカードで0-1枚サイドボードに採用されていることが多いですが、ルービンは2枚採用しています。《闇の腹心》《血編み髪のエルフ》を対処できるだけでなく、あなたの墓地の種類次第では対戦相手の《タルモゴイフ》を撃ち落とせるため、ミラーマッチにおいて活躍します。クリーチャーデッキであればどんなデッキにでも有用ですし、私は試したことがないですがコントロールデッキに対しても十分仕事をするかもしれません。今度試してみようと思います。

ルービンのサイドボードで注目すべき最後のカードは、《最後のトロール、スラーン》です!

最後のトロール、スラーン

リード・デューク/Reid Dukeのジャンド《高原の狩りの達人》を1枚採用していたように、大抵のジャンドのサイドボードには、4マナ圏の脅威のためのスロットが1枚分あります。《最後のトロール、スラーン》は、間違いなく対コントロールデッキのベストカードです。打ち消されないフィニッシャーであり、《至高の評決》に対しては「再生」できるので、《神の怒り》以外のカードで対処するのは極めて困難です。ミラーマッチでも有用ですが、《ヴェールのリリアナ》で対処される上に《タルモゴイフ》の方がサイズが大きいことが多いので、素晴らしいというほどではありません。私自身も《最後のトロール、スラーン》を少し試してみましたが、今のところこのカードが必要かどうかはわかりませんでした。ですが、より多くのコントロールデッキが今後登場すると予想するのであれば、《最後のトロール、スラーン》は間違いなく素晴らしいカードです。

続いて、ダールキストが3位に輝いたリストを見てみましょう!

ダールキストのリストはジャンドの様々なカードが含まれていますが、注目すべき差異は、彼が《終止》《突然の衰微》という2マナの除去呪文を採用し、《致命的な一押し》が0枚になっているところです。ミラーマッチや親和、バーンといったマッチアップでは明確に不利になっていますが、《死の影》《虚ろな者》といったデッキに対しては有利になっています。《黄金牙、タシグル》《グルマグのアンコウ》、そして《虚ろな者》は非常に対処が難しいカードであり、これらのデッキと戦うのに《終止》は良い武器となるのです。何人かのプレイヤーは2マナの除去として《戦慄掘り》を採用していましたが、私はインスタントタイミングでプレイできる《終止》《突然の衰微》の方が好みですね。《突然の衰微》は特にメインボードで親和や白緑オーラ、《血染めの月》デッキを妨害する手段を与えてくれるので、非常に優れています。

終止突然の衰微

ダールキストのサイドボードに目を向けると、《熱烈の神ハゾレト》が真っ先に目につきますね!モダンではこれまでに親和のようなデッキで使われているのを見たことがありましたが、ジャンドのサイドボードにも登場するようになりました。ジャンドにおいての《熱烈の神ハゾレト》がどれぐらい良いものかまだ正確に把握できていませんが、ミラーマッチやコントロールといったマッチアップにおいてフィニッシャーの役目を担っているのでしょう。ですが、ジャンドはそこまで序盤から"暴勇"するようなデッキではないので、《熱烈の神ハゾレト》は後半になるまで攻撃できそうには思えませんが、それでも後半のトップデッキ合戦では大活躍してくれること間違いなしです。

熱烈の神ハゾレト窒息

サイドボードの他のカードとしては、最近少しずつ見かけるようになってきた、青いデッキ対策である《窒息》が採用されています。このカードは確かに青いデッキに対して壊滅的なダメージを与えることがありますが、例えば青白コントロールの場合《天界の列柱》《廃墟の地》《金属海の沿岸》があるように、《窒息》をサイドインするような青いデッキは基本土地ではない土地をある程度の枚数採用しているのが一般的です。しかしながら、《血染めの月》のために基本土地の《島》にかなり依存している青赤《血染めの月》デッキに対しては特に良いサイドボードです。また、《血編み髪のエルフ》の「続唱」から唱えることができるという点もプラスです。私自身はまだ《窒息》を試せていませんが、今のところかなりの数の青いデッキがメタゲーム上にいるので、試してみようと思います。

さて、2つのデッキを比べ終わりましたので、続いては今週末のグランプリ・マドリード2018に向けて試している、私の今のデッキリストを紹介する番ですね!

見てもらったMagic Online Championshipのデッキリストと私のデッキリストの大きな違い、それは私が《不屈の追跡者》を愛しているという点です!大抵のマッチアップに対して《不屈の追跡者》の働きに満足していますし、特に禁止改定後はミッドレンジやコントロールデッキが多く存在していますしね。

《血編み髪のエルフ》の「続唱」をより強力にするため、今は手札破壊を5枚に抑えて試しています。除去呪文の配分は、見ての通り4枚の《稲妻》、そして《致命的な一押し》《終止》《突然の衰微》《大渦の脈動》を1枚ずつというバランスです。記事の前半でも述べた通り、《稲妻》は苦手なマッチアップで勝利をもぎ取る最高の手段なので、「《稲妻》:4枚」が私は好きなのです。

これまでは《致命的な一押し》2枚・《終止》0枚というバランスでしたが、《虚ろな者》デッキの大型クリーチャーの対処に困ることが多かったので、1枚ずつにスプリットすることにしました。《突然の衰微》については、こちらも既に述べた通り様々なデッキに対する妨害として機能します。1枚の《大渦の脈動》は、《精神を刻む者、ジェイス》への解答だけでなく、ドミトリー・ブタコフ/Dmitriy Butakovの手によってMOChampionshipを制した白緑オーラの《神聖の力線》への解答をメインボードに与えてくれる、という点以外は《突然の衰微》とほぼ同じです。

外科的摘出大爆発の魔道士

デッキの残りの部分についてはかなり一般的だと思いますので、続いてサイドボードについて話していきますね!私は《墓掘りの檻》ではなく、《外科的摘出》を墓地対策に起用しました。なぜなら《外科的摘出》は墓地対策だけでなく、相性の悪いマッチアップで勝利をもぎ取るもう一つの手段となるからです。例えば、ウルザ土地を《大爆発の魔道士》で破壊した後に《外科的摘出》すれば、そのゲームの間はウルザ土地を揃えることができません!

《大爆発の魔道士》はもちろんトロン用ではありますが、コントロールデッキや《死せる生》にもサイドインできますし、ミラーマッチでサイドインするプレイヤーもいます。ミラーマッチで後攻の際に《血編み髪のエルフ》を遅らせることができるのはわかりますが、できればもう少し強力なカードをサイドインしたいですね。《台所の嫌がらせ屋》はあまり好きではありません。ですがミラーマッチの後攻時、2マナ域のクリーチャーを《ヴェールのリリアナ》に差し出したくないときでも気兼ねなく戦場に展開できるのは利点です。

ゴルガリの魔除け

ジャンドのサイドボードとしては《ゴルガリの魔除け》は珍しい1枚かもしれませんが、私にとってこのカードはいささか印象深い1枚なのです。好きだから採用しているとまでは言いませんが、幅広いマッチアップに対して有用です。白緑オーラに対して有効で、邪魔な《神聖の力線》を戦場から消し去ることができるというのが最も重要な点であることは明白です。ジャンドのすべての妨害手段を防いでくれるので、《神聖の力線》は白緑オーラが使用する対ジャンドのベストカードであることは疑いの余地がありませんよね。他にも、タフネス1のクリーチャーが多い親和に対しても強力ですし、コントロールデッキに対しては「再生」することにより《至高の評決》から自軍を守り、《拘留の宝球》を破壊することもできるので、私はこの《魔除け》を好んでいます。

不屈の追跡者古えの遺恨

私は追加の《不屈の追跡者》をサイドボードに用意しました。これはミラーマッチやコントロールデッキに対してサイドインします。《最後の望み、リリアナ》も同様です。マッチアップ相性にかなり問題がある親和を警戒して2枚の《古えの遺恨》を採用しましたが、幸運なことにプロツアー以降は少し減ってきているようです。

今回の記事はここまでです。この記事を楽しんで読んでもらい、ジャンドを試してみてくれると嬉しいです。《血編み髪のエルフ》は強すぎると感じてますし、近い将来、私はこのデッキを手にしてトーナメントに出ていることでしょう。

読んでくれてありがとう!

クリスティアン・カルカノ

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