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赤黒ミッドレンジでスタンダードを再燃する

2018/02/05 00:00 

    • Christian Calcano
    • Hareruya Pros Blog

Translated by Atsushi Ito

原文はこちら
(掲載日 2018/01/31)

みなさんこんにちは。数週間前、ウィザーズ社は《霊気との調和》《ならず者の精製屋》《ラムナプの遺跡》《暴れ回るフェロキドン》スタンダードにおいて禁止する決断を下しましたね。

霊気との調和ならず者の精製屋ラムナプの遺跡暴れ回るフェロキドン

ティムールとラムナプレッドがあまりにも強すぎるということについては、禁止改定に先立ってオンライン上でも様々な議論がなされていましたので、《暴れ回るフェロキドン》を除けば、これらのカードが禁止されたのはそう驚くべきことでもありませんでした。ティムールエネルギーは事実上フォーマットから去った上にラムナプレッドも弱体化を余儀なくされ、さらに『イクサランの相克』という新セットのカードも加わったことで、現在スタンダードは非常に面白い環境となっています。

発売週に大きなイベントがありましたし、Magic Onlineのスタンダードリーグもあるので、環境のデータはある程度揃ってきました。初期に好成績を残しているのは赤単アグロ、グリクシスエネルギー、マルドゥ機体、そして多種多様な黒系のアグロもしくはミッドレンジたちのようです。

さて、その中でもとりわけ私の興味を引いたのが、本日紹介する赤黒ミッドレンジです。

赤黒ミッドレンジ

こちらが一番最近に5-0したリストで、ここのところ少しずつ勢力を伸ばしてきている印象です。見ればわかるように、このデッキはスタンダードにおいて最も優秀な除去呪文たちを搭載できています。

致命的な一押し無許可の分解ヴラスカの侮辱

それに加え、昨年中ずっと活躍していた《光袖会の収集者》《栄光をもたらすもの》《反逆の先導者、チャンドラ》といった強力なカードたちも組み合わさっています。

光袖会の収集者栄光をもたらすもの反逆の先導者、チャンドラ

これらのカードはどれもグリクシスエネルギーでも採用されていますが、違いは何と言っても、赤黒の方には4枚の《再燃するフェニックス》が採用されているという点にあります!

再燃するフェニックス

『イクサランの相克』において最も強力なカードということになりそうな《再燃するフェニックス》は、《ヴラスカの侮辱》のようなカードでなければ除去しきるのが非常に難しいこともあり、攻守にわたって活躍してくれます。

私がグリクシスよりもこちらを好んでいる理由はマナベースにあります。2色ですら十分なマナサポートがあるとは言えないのに、3色ともなればいよいよ安定させるのが難しくなるからです。禁止改定前のティムールにも同様のことが言えましたが、当時は《霊気との調和》が早いターンにマナベースを安定させてくれていたおかげで、3色のカードを同時にプレイするのを許容できていました。

また、このデッキでも採用されているように、今後は間違いなく《霊気圏の収集艇》を見かける枚数が増えることになるでしょう。アグロデッキに対して強いことはもちろん、《再燃するフェニックス》《栄光をもたらすもの》に対しても強いからです。このデッキの場合はエネルギーを生み出す手段がそれほど多くはないので、《霊気拠点》を稼働させることでマナベースをサポートする機能もありますね。

薄暮軍団の盲信者

デッキに入っている中で最も興味深い1枚は4枚フル搭載されている《薄暮軍団の盲信者》でしょう。試す前だと弱く見えるかもしれませんが、実際は実にぴったりハマっているカードです。出せばすぐさま別のカードを供給してくれますし、他のタフネス1クリーチャーと相打ちしてアドバンテージを取ったり、ライフを守るためにチャンプブロックをしたり、あるいは《霊気圏の収集艇》に「搭乗」することもできるのです。

オラーズカの拱門

メインで最後にご紹介する『イクサランの相克』のカードは《オラーズカの拱門》です。長年コントロールデッキをプレイしてきたので、このカードはとても大好きな1枚と言えます。アグロデッキ相手にはとても起動する暇はないでしょうが、その他のミッドレンジやコントロール相手は長期戦になりやすいこともあって、これ1枚でゲームを決定づけるほどのインパクトがあります。

このデッキは現在良いポジションにいると思います。メタゲーム上のデッキと戦うためのたくさんの武器を備えているからです。

通常は優秀な除去スペルによって対戦相手と1対1交換を繰り返した上で、脅威となるクリーチャーやプレインズウォーカーで徐々に対戦相手を引き離すといった動きを目論むことになるでしょう。ドロースペルそのものは入っていませんが、《薄暮軍団の盲信者》《光袖会の収集者》《ピア・ナラー》《反逆の先導者、チャンドラ》、そして《栄光をもたらすもの》と、カードアドバンテージを獲得する手段が大量に搭載されています。

削剥

アグロデッキに対して有効な1マナや2マナの除去スペルが多く採用されており、とりわけ4枚の《削剥》は機体デッキに対して最も効果的な1枚でもあります。メインボードはアグロを強く意識してはいますが、サイド後は他のミッドレンジやコントロールに対して、軽量除去を別の脅威やより質の良い除去、手札破壊スペルなどに入れ替えることで相性の改善を狙えるでしょう。

《霊気圏の収集艇》《再燃するフェニックス》で堅い守りを実現しつつ、《栄光をもたらすもの》で一転して攻めに転じることができるのがこのデッキの良い部分です。

ほかに押さえておきたい大事なプレイの一つとして、《再燃するフェニックス》をエレメンタル・トークンで墓地から戦場に戻す動きは《致命的な一押し》の「紛争」でのプレイを可能にするという点で、たまに起こるシチュエーションなので覚えておきましょう。

サイドボード

焼けつく双陽

サイドボードに目を移せば、まずは2枚の《焼けつく双陽》を含む数枚の追加の除去が目に留まります。これらは主にアグロデッキ対策で、できる限り多くのインタラクションを挟むことで盤面の状態を安定させ、《再燃するフェニックス》《栄光をもたらすもの》につなげることができるようになります。

強迫

次に《強迫》などの手札破壊ですが、こちらは逆にほとんどコントロールデッキ相手にしか使用しません。通常は《反逆の先導者、チャンドラ》《再燃するフェニックス》のようなカードを同時にキャストできるターンまで抱えてから使用することで、それらがカウンターや除去を潜り抜けて生き残る確率を高めてくれます。

屑鉄場のたかり屋反逆の先導者、チャンドラ

コントロール相手には、《屑鉄場のたかり屋》《反逆の先導者、チャンドラ》という追加の脅威も用意されています。《屑鉄場のたかり屋》はコントロールに対してとりわけ有効なことはもちろん、ミッドレンジに対しても、相手の除去を腐らせられる脅威を《再燃するフェニックス》のほかに追加できるという点において優秀です。《副陽の接近》デッキに対しては、勝ち手段をまとめて引っこ抜ける《失われた遺産》もサイドインできます。

凶兆艦隊の向こう見ず

最後に紹介するのは、「逆《瞬唱の魔道士》」こと《凶兆艦隊の向こう見ず》です。初めのうちは明らかに『イクサランの相克』で最もエキサイティングなカードだと思ったものでしたが、今ではどこが良いかと言われるとあまり自信が持てません。2マナのカードではありますが、せっかくだから対戦相手の呪文を利用してアドバンテージを得たいと思うでしょうから、実際は全く2マナのカードではないのです。

けれども、シチュエーションが限定的ではありますが、追放できれば間違いなくゲームが有利に傾くであろう《ヴラスカの侮辱》を互いに擁するミッドレンジのミラーマッチにおいては、これ以上ないベストカードだろうと思います。

終わりに

総じてこのデッキは、今後スタンダードにおける主要なデッキの一つとなるポテンシャルがあると思います。できれば、75枚中のどこかに合計4枚の《反逆の先導者、チャンドラ》は採用した方が良いかなとは考えていますが。

反逆の先導者、チャンドラ

《反逆の先導者、チャンドラ》は明らかにスタンダードにおいて最強クラスのカードのうちの1枚ですし、これほど多くの除去が入っていれば、彼女を守りきって速やかにゲームを畳みにかかるのも容易なことと言えるでしょう。

原初の死、テジマク原初の嵐、エターリ

他に入れてみても面白いかもなと思うカードとして、《原初の死、テジマク》《原初の嵐、エターリ》があります。どちらもただ6/6というサイズが脅威となるだけでなく、消耗戦になりがちな他のミッドレンジとの対戦において多大なカードアドバンテージをもたらす点で有力と言えます。《原初の死、テジマク》は不利な状況もまくれる力がある点において優れており、《原初の嵐、エターリ》は生き残れば有利を加速させてそのまま速やかにゲームを押し切れる脅威である点が魅力的です。

ここまでこの記事を楽しんでいただけて、そしてもしこの赤黒ミッドレンジを試してみようという気になったのでしたら幸いです。私自身、モダンのプロツアーが終わった後でスタンダードをもっとプレイするようになり、この環境がどのように姿を変えたかを知るのを非常に楽しみにしています。何か質問やコメントがあれば英語版の方に英語で寄せてくれればできる限り返事をするようにします。それでは、あなたのマジックに幸多からんことを。

読んでくれてありがとう!

クリスティアン・カルカノ

この記事内で掲載されたカード


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