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モダンにおけるイノベーション ~可能性を秘めた注目デッキ4選~

2017/12/28 00:00 

    • Petr Sochurek
    • Hareruya Pros Blog

Translated by Yoshihiko Ikawa

原文はこちら
(掲載日 2017/12/28)

皆さんこんにちは!ペトルです。また会いましたね。今回はモダンの時間です。

モダンは今スポットライトを浴びています。プロツアーが開催されるからというだけの理由でなく、その他にも多くのトーナメントが開催されており、もし競技レベルのマジックで活躍したいと思うなら、このフォーマットに精通すべきでしょう。現在では多くのプレイヤーがモダンをプレイしているので、たくさんのイノベーションを目撃できます。そう、プレイヤーたちが様々な違った角度からメタゲームに対抗すべく、様々な新しいデッキを開発しようとチャレンジしているのです。

大抵のアイディアは、結局悪かったり大したことなかったりで終わります。最低限戦えるデッキを作るだけならそこまで難しくありません。このフォーマットの多様性は広大で、正しく構築/プレイした上で幸運なドローやペアリングに恵まれれば、どのアーキタイプでも好成績を残しうるのです。例えば、もし親和相手に先手2ターン目に《石のような静寂》をプレイできるのであれば、デッキ自体が素晴らしくある必要はありませんし、これは他の多くのデッキに対しても同様です。

とはいえ、モダンには厳然としてTier1とか1.5のデッキは存在していて、長期的に見てそれらと競えるだけの何か新しいデッキやテクニックを見つけることは簡単ではありません。これは必ずしもそれらのデッキと実際に当たったときに勝てるか勝てないかという話をしているわけではなく、フィールド全体に対してうまく立ち回る能力があるかどうかという話であって、納得できるほど強力で一貫性のあるデッキを作ることは非常に困難です。

今のメタゲームにおいて、僕がTier 1だと思っているのはこちらのデッキです。

Tier 1 デッキ

タイタンシフト・緑単(黒緑)トロン・ランタンコントロール・グリクシスシャドウ(僕は5色《死の影》の方がグリクシスシャドウより優れていると思っていますが、グリクシスの方が人気なので)

原始のタイタン解放された者、カーン洞察のランタン死の影

Tier 1.5 デッキ

親和・ジェスカイテンポ・青白コントロール・黒緑系・カウンターカンパニー

鋼の監視者呪文捕らえ至高の評決ヴェールのリリアナ献身のドルイド

こちらについて僕が言及しておきたい点がいくつかあります。まず初めに、何かのデッキを忘れてしまっている可能性が高いので、もし抜けているデッキがあったらすみません。そして2つ目に「これはスタンダードではない」ということです。「これらのデッキすべてに対してこのXというカードが強いから、これをメインに入れよう!」といった風に、これらのTier上位デッキだけを見てはなりません。最も人気があるデッキですら、フィールドの10%程度しかいないのです!最も人気があるデッキにすら10マッチに1回しか当たらないことを一度理解すれば、「いくつかの人気があるデッキに対して有利なだけで、それ自体が本当に強力なわけではないヘイトカードやヘイトデッキをモダンでは使うべきではない」ということは明らかでしょう。

最も人気があるデッキが10%しかいなくても、その数字以上に対戦することになることがよくあることは知っています。なぜならそのデッキはそのトーナメントにおいて良い成績を残しやすく、上位テーブルに高い密度で存在する可能性が高いからです。ただそれでも、この意見は変わりません。

上記のTier上位のデッキたちすべて(少なくともほとんど)に共通している点が1つあります。彼らは本質的に強力なデッキであり、対戦相手よりも先にブン回りで打ち負かすポテンシャルを秘めているのです。この「ブン回るポテンシャルがあること」はモダンにおいて非常に重要となります。なぜならどんなに相性が悪いマッチアップでも、4枚の手札さえあればいつでも対戦相手を打ち負かすチャンスがあるからです。

さて今回の記事では、僕が目にして感銘を受けた、そしてこれからTier上位デッキに入る可能性を秘めているであろう新しいデッキたちを見ていきましょう。これらのデッキはどれも世に出たばかりであり、人々はどんなバージョンが最適なのか十分に試せてはいません。しかしそれでも将来性があると思いますし、私ほどMagic Onlineをプレイしていない方々は見たことがないかもしれないこのデッキたちを、皆さんにお披露目したいのです。

青単《死せる生》

予言により死せる生祖先の幻視縞カワヘビ

このデッキが今のままでは不十分であると分かっている、ということは先にハッキリと言っておきます。ですがこのデッキはとても面白いデッキですので、今回ここで紹介させてもらいました。このデッキのゴールはとてもシンプルです。打消し呪文が手札にないターンはほとんどないので、ゲームの流れに関係ありそうなカードをすべてカウンターして、そして最終的に《予言により》《死せる生》を揃えて勝利します。

このデッキのブン周りは本当に強いですし、さらに良い形に仕上げられるとも考えています。ただし、このデッキは明らかに多くの問題点を抱えています。Tier上位のデッキたちと戦わなければなりませんが、そのうちのいくつかのデッキは最も致命的である《安らかなる眠り》を採用しているのです。誰かがこの問題を打開してくれるのを、しばらく待つ必要がありそうですね。

マルドゥ・パイロマンサー

お次に紹介するのはマルドゥ・パイロマンサーです。

騒乱の歓楽者若き紅蓮術士未練ある魂信仰無き物あさり

このデッキはMagic Onlineのモダン競技リーグでトロフィーを一番多く持っている(編注:リーグを5-0するとトロフィーが1つもらえます)プレイヤーが使っているデッキで、彼はそのトロフィーすべてをこのデッキで獲得したそうです。彼は無限にMagic Onlineをプレイしていて、1つのトロフィーを得るのに平均10リーグかかっているという噂を聞いたことがあります。その噂の虚実は定かではないですが、このデッキは間違いなく悪いデッキではありません。考えてみてください。彼はこのモダンというフォーマットに精通した上で、このデッキをずっと使い続けているんですよ。僕自身はこのデッキをプレイしたことがありませんが、ストリームで放送しているのは何度か観戦しましたし、よくこのデッキと対戦しています。そして僕は感銘を受けました。このデッキはすべてのクリーチャーデッキと《思考囲い》デッキに対して非常に強力なのです。対戦相手とリソースの交換を繰り返した後、最終的に相手を打ち倒すのです。

このデッキは青白コントロールやビッグマナ系のデッキに対して苦戦を強いられます。大量の死に札がある上に、対戦相手はこちらのエンジンを停止させたり、もしくは無視できますからね。相性が良いマッチアップがあるというのは素晴らしいです。ただそれと同時に相性が悪いマッチアップに対しては改善する必要があると言えるでしょう。

どの程度のバランスが良いのかは分かりませんが、マルドゥカラーにはたくさんの選択肢がありますので、きっと最適なバランスを見つけることができるでしょう。ただし、最悪なマッチアップに対してサイドボードを用意しすぎないように気を付けてください。そのデッキに対する勝率は上がるかもしれませんが、フィールド全体に対する勝率を下げることになってしまうでしょう。

青赤《裂け目の突破》

引き裂かれし永劫、エムラクール裂け目の突破瞬唱の魔道士血染めの月

このデッキは完全に新しいデッキではないことは僕も分かっています。ただ、最近このデッキの人気が上がってきているので、今回ここで取り上げたかったのです。

青赤デッキの構築方法には何パターンもあります。コンボが入ってなかったり、《詐欺師の総督》《鏡割りのキキジキ》を採用したり、また他の色を足すこともできます。この色の組み合わせの中で、どの選択肢がベストなのかは自信がありませんが、僕は皆さんが《裂け目の突破》/《引き裂かれし永劫、エムラクール》パッケージを使いたいであろうことは確信しています。このコンボは「揃えば勝ち」といった要素を与えてくれますし、コンボが入っているということは非常に重要です。このデッキはしばしば長いターン時間稼ぎをすることができますが、(特に1ゲーム目では)コントロールするためのカードが機能しない場合もあるので、《裂け目の突破》が入っていない場合はそういったロングゲームを落としうるのです。

緑白カンパニー

集合した中隊聖遺の騎士ラムナプの採掘者幽霊街

これはトッド・スティーブン/Todd Stevenが光をもたらしたデッキです。初めて目にしたときは酷いデッキだと思いましたが、実際は想像していたよりはるかに良いデッキでした。手札破壊を仕掛けてくるデッキに強く、ビッグマナデッキに対しては土地破壊が多く採用されていて、大型のクリーチャーたちが小型のクリーチャーデッキに対して大きなアドバンテージを与えてくれるなど、多くのデッキに対してナチュラルに強い形になっているのです。

既に改良が進んでいるかもしれませんが、このデッキにはまだ改善が必要だと考えています。たくさんの選択肢がありますし、いくつかのマッチアップ(親和を考えてみてください)は現状だとほとんど勝てないでしょうから。


今回ご紹介したデッキを、ぜひプレイして楽しんでください!

また次回お会いしましょう。

ペトル

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