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スタンダード・デッキ・ピックアップ! -エスパー王神-

2017/10/03 00:00 

    • 晴れる屋メディアチーム
    • コラム

By Atsushi Ito

 『イクサラン』、発売!

 それと同時にスタンダードで久しぶりのローテーションが行われ、環境は一変しました。

 『カラデシュ』ブロック、『アモンケット』ブロックのカードに『イクサラン』の「恐竜」や「海賊」といった新カードが入り混じった環境で活躍するのは、はたしてどのようなカード、どのようなデッキとなるのでしょうか?

 さて、今回はつい先週末、『イクサラン』発売直後のSCGOでトップ8に入賞した新環境対応の「エスパー王神」をご紹介します。

エスパー王神とは


Brennan DeCandio「エスパー王神」
SCG Open Dallas(8位)

6 《島》
3 《沼》
1 《異臭の池》
4 《秘密の中庭》
4 《水没した地下墓地》
1 《氷河の城砦》
4 《霊気拠点》

-土地 (23)-

4 《歩行バリスタ》
4 《査問長官》
4 《探求者の従者》
4 《機知の勇者》
4 《人質取り》
4 《発明の天使》
2 《マガーンの鏖殺者、ヴォーナ》

-クリーチャー (26)-
3 《致命的な一押し》
2 《航路の作成》
4 《来世への門》
2 《王神の贈り物》

-呪文 (11)-
4 《強迫》
3 《ヴラスカの侮辱》
3 《否認》
2 《激変の機械巨人》
2 《スカラベの神》
1 《致命的な一押し》

-サイドボード (15)-
hareruya

 「エスパー王神」は前環境から存在していた「ジェスカイ王神」のコンセプトをローテーション後のカードプールに合わせた形で再現したものです。

 かつて大きな役割を果たしていた《傲慢な新生子》がローテーション落ちしたために赤の役割が薄くなったところで、ちょうど黒に《人質取り》という強力な新戦力が加わり、青に次ぐ2色目として代わりに収まったようです。

 ただ《王神の贈り物》というデッキタイプは前の環境からレシピが固まりきらない、デッキ構築が難しいタイプのデッキだったこともあり、ここで挙げたレシピが完成形とは限らず、まだまだ研究の余地がありそうなデッキタイプと言えるでしょう。

注目カード3選

《人質取り》

人質取り

 昨日紹介した「スゥルタイ・エネルギー」に引き続き、こちらのデッキでも4枚採用されています。

 《王神の贈り物》デッキの場合は、2マナ域に《帆凧の掠め盗り》を採用しているバージョンもありますが、基本的には《顕在的防御》のようなカードでこのカードを守ることは考えず、むしろ一度除去されても《王神の贈り物》で墓地から追放して何度も《人質取り》を出していくことを想定しています。

 《発明の天使》《来世への門》のプレイ即起動もあり、5マナ目がキーになりやすいこのデッキにとって、4マナ域が確定で相手の対処を要求するカードになっているのは、露払いとしても優秀です。

 また、《王神の贈り物》で追放した場合はマナがかかっていないので、インスタントタイミングで戦闘中に処理されない限り、第2メインに人質にしたカードをすぐにプレイできるのは利点と言えます。

《航路の作成》

航路の作成

 《王神の贈り物》デッキから赤が抜けたもう一つの理由としては、このカードの加入が挙げられます。

 重めのクリーチャーのマナコストを踏み倒して戦場に出す「リアニメイト」デッキとしての性質を有する《王神の贈り物》デッキの場合は、手札にその重いクリーチャーが固まってきてしまうドローのムラを解消する役割のカードが必要となります。ローテーション前は《安堵の再会》がその役割を果たしていましたが、今回この《航路の作成》が加わったことで、赤を入れなくても手札の整理が可能となりました。

 不要なカードがあるときは第1メインにプレイ、手札を捨てる必要がないときはクリーチャーで攻撃してから第2メインにプレイという風に、状況によって使い分けられるのが強みです。

《探求者の従者》

探求者の従者

 『イクサラン』の新キーワード能力、「探検」を持ったクリーチャーも採用されています。

 《王神の贈り物》デッキの場合、「低マナ域のクリーチャーを一定数確保したい」上に「土地を5マナまで安定して伸ばしたい」という需要があることに加え、「ライブラリーから墓地に直接カードを落とす」という行動はかなりのメリットになるものなので、「探検」の結果すべてがデッキに噛み合っていると言えます。

サイドボード・ピックアップ!

《強迫》

強迫

 コンボデッキの性質を持つ《王神の贈り物》デッキの場合、1マナの手札破壊は喉から手が出るほど欲しかった1枚と言えます。その点でも、黒を2色目にした価値があったと言えるでしょう。

 4ターン目に《強迫》でカウンター呪文を釣りだしてから《来世への門》を設置したり、仕掛ける直前に構えられた《削剥》をピンポイントで抜いたりと、サイドボード後もこれまでにない器用な動きができるようになっています。

《ヴラスカの侮辱》

ヴラスカの侮辱

 墓地を使う《王神の贈り物》デッキの場合、対戦相手が出してきた《スカラベの神》を対処することは必須です。

 追放除去としては《排斥》との2択になりますが、白マナが9枚で供給が多少怪しいことを考えると、ダブルシンボルでも《ヴラスカの侮辱》の方が打ちやすいでしょう。

《スカラベの神》

スカラベの神

 《削剥》などでアーティファクトは触られやすいため、サイド後は《王神の贈り物》に頼りきらないプランも必要です。

 《スカラベの神》はマナこそかかりますが《王神の贈り物》に近い役割を果たせますし、生き残れば単体で盤面を制圧できるので、サイドからの追加のフィニッシャーにうってつけと言えるでしょう。

まだまだ環境初期!

 今回ご紹介したのは、ローテーション前のデッキに『イクサラン』からの新戦力を搭載して進化させた「エスパーギフト」でした。今週末の大会では、さらに洗練されたデッキが世界の大会で活躍するはずです。

 既存のアーキタイプに新カードを足したもの。これまで見たこともないようなコンセプトで組み上げられたもの。そういった様々なデッキに出会えるのも、環境初期の魅力です。その中から、のちにトップメタに君臨するデッキが現れるかもしれません。

 それでは、次回をお楽しみに!

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