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週刊デッキウォッチング vol.103 -青単フルパーミッション-

2017/01/26 00:00 

    • 伊藤 敦
    • コラム


 マジックの華は、デッキリストだ。

 そのデッキに込められた意思を汲み取ろうとするとき、75枚の物言わぬ文字列はしかし、何よりも雄弁に製作者の心情を物語ってくれる。

 だから、デッキリストを見るということは。

 そのデッキを作った人物について、より深く知ろうとする行いに等しいのだ。



 この連載は【晴れる屋のデッキ検索】から毎週面白そうなデッキを見つけて、各フォーマットごとに紹介していく、というものだ。

 もし気に入ったデッキがあれば自分で作って試してみてもいいし、Magic Online用のtxtフォーマットでダウンロードすることも可能だ。

 それでは、それぞれのフォーマットで気になったデッキをご紹介しよう。






■ スタンダード: ローグ



Miyaguni Musashi「ローグ」
平日スタンダード11時の部(3-0)

5 《島》
3 《山》
4 《産業の塔》
4 《尖塔断の運河》
4 《さまよう噴気孔》

-土地 (20)-

4 《羽ばたき飛行機械》
4 《搾取工区の喧嘩屋》
4 《異端の飛行機械職人》
4 《砦の発明者》

-クリーチャー (16)-
4 《金属の叱責》
4 《溶接の火花》
4 《解析調査》
4 《骨の鋸》
4 《聖戦士の盾》
4 《発明者のゴーグル》

-呪文 (24)-
4 《歩行バリスタ》
4 《屑鉄さらい》
4 《流電砲撃》
3 《否認》

-サイドボード (15)-
hareruya



異端の飛行機械職人砦の発明者解析調査



 ついに発売した『霊気紛争』。デッキビルダーたちも新カードを使って様々な構築に挑戦していることだろうが、やはり新セットの目玉といえば新キーワード能力、すなわち『霊気紛争』で言えば「即席」と「紛争」である。どちらも程よく使いづらい能力なのだが、デッキビルダーの意欲はそんなものでは止められない。まだ発売後一週間もたたないこの時期に早速紹介するのが、こちらの「即席」をフル活用したデッキだ。

 《羽ばたき飛行機械》《骨の鋸》《聖戦士の盾》と環境の0マナアーティファクトを全力で搭載した上で、20枚もの「即席」クリーチャーや呪文を1マナや2マナでプレイするという構造により、さながら「親和」デッキのような爆発的な展開が可能となる。

 《解析調査》は(青)(青)で3ドローとスタンダードの《Ancestral Recall》とも呼べるスペックになるし、(青)でプレイできる《金属の叱責》《魔力の乱れ》どころの騒ぎではない。また、クリーチャーは「工匠」で揃えられているので、《発明者のゴーグル》《手甲》以上のテンポを誇る。

 メインボードは土地以外全てコモン・アンコモンのため、お財布に優しい点も素晴らしい。『霊気紛争』の新メカニズムを楽しむにはうってつけのデッキだろう。


【「ローグ」でデッキを検索】





■ モダン: 青単コントロール



Iwasaki Shun「青単コントロール」
平日モダン20時の部(3-0)

18 《島》
1 《トレイリア西部》
1 《魂の洞窟》
4 《幽霊街》

-土地 (24)-

1 《歩行バリスタ》
4 《羽毛覆い》
1 《奔流の機械巨人》
1 《霊異種》

-クリーチャー (7)-
4 《祖先の幻視》
1 《否定の契約》
4 《呪文嵌め》
3 《頑固な否認》
4 《差し戻し》
4 《疑念の影》
2 《マナ漏出》
4 《謎めいた命令》
2 《ヴィダルケンの枷》
1 《殴打頭蓋》

-呪文 (29)-
4 《広がりゆく海》
3 《誘惑蒔き》
3 《仕組まれた爆薬》
2 《儀礼的拒否》
1 《本質の散乱》
1 《袖の下》
1 《ウルザの工廠》

-サイドボード (15)-
hareruya



祖先の幻視羽毛覆い謎めいた命令



 青単でフルパーミッション。これほど優雅な響きがあるだろうか?万能の《対抗呪文》を失っても、青使いの魂までは失われない。いやむしろ多くのカウンター呪文が制約を伴っているからこそ、パーミッション使いの腕の見せ所なのだ。

 《羽毛覆い》《頑固な否認》の「獰猛」を達成するというアイデアの源流はヴィンテージの強豪・【高橋 研太氏の<狡知>デッキ】だが、そこから《祖先の幻視》の解禁を経たことで、さらにパーミッションとしての一貫性を保ちやすくなっている。

 メインに4枚フル搭載された《疑念の影》は、フェッチランドに対する《もみ消し》でありながらキャントリップで能動的に別のカードにも変換できる。《幽霊街》と組み合わせればまるで《露天鉱床》だ。

 《トレイリア西部》《歩行バリスタ》《否定の契約》 (と《祖先の幻視》) の両面受けをかけているのも美しい。「当然《瞬唱の魔道士》は入っているだろう」と思わせておいて入っていない、という構造的なブラフもあり、カウンターが好きなプレイヤーの心をこれ以上なくくすぐるデッキだ。


【「青単コントロール」でデッキを検索】





■ レガシー: マーベリック



Takahashi Naoto「マーベリック」
晴れる屋レガシー杯(4-2)

1 《森》
1 《平地》
2 《Bayou》
2 《Savannah》
2 《Scrubland》
1 《ドライアドの東屋》
4 《新緑の地下墓地》
4 《吹きさらしの荒野》
1 《地平線の梢》
1 《カラカス》
3 《不毛の大地》
1 《演劇の舞台》
1 《暗黒の深部》

-土地 (24)-

4 《死儀礼のシャーマン》
3 《ルーンの母》
1 《森を護る者》
3 《スレイベンの守護者、サリア》
2 《石鍛冶の神秘家》
1 《ガドック・ティーグ》
1 《クァーサルの群れ魔道士》
1 《スクリブのレインジャー》
3 《聖遺の騎士》
2 《改革派の結集者》

-クリーチャー (21)-
4 《緑の太陽の頂点》
3 《剣を鍬に》
3 《突然の衰微》
2 《森の知恵》
1 《梅澤の十手》
1 《火と氷の剣》
1 《殴打頭蓋》
1 《ヴェールのリリアナ》

-呪文 (16)-
3 《思考囲い》
2 《外科的摘出》
2 《盲信的迫害》
2 《真髄の針》
1 《ガドック・ティーグ》
1 《石鍛冶の神秘家》
1 《漁る軟泥》
1 《剣を鍬に》
1 《窒息》
1 《忘却の輪》

-サイドボード (15)-
hareruya



改革派の結集者森を護る者不毛の大地



 『霊気紛争』のカードでレガシーに影響がありそうなカードといえばやはり《致命的な一押し》の名前が挙がるだろうが、『霊気紛争』にはマナを踏み倒して何かをするといった効果が多いこともあり、そのほかにも活躍しそうなカードはいくらでも存在する。《改革派の結集者》もそんな可能性に満ちた一枚だ。

 「紛争」の達成はフェッチ+デュアルランド環境なら容易だし、いつでも土地をサクれる《森を護る者》がいれば心配する必要もない。場に戻すパーマネントも《クァーサルの群れ魔道士》《梅澤の十手》から《不毛の大地》まで何でもござれだ。

 さらにこのデッキでは《緑の太陽の頂点》からのサーチというオプションもあり、《ギタクシア派の調査》などで手札を覗き見た相手に対し予想外のアクションを突きつけることができる。

 使いようによっては《永遠の証人》以上の性能を見せる《改革派の結集者》は、「マーベリック」にとっての救世主となるかもしれない。


【「マーベリック」でデッキを検索】





■ フロンティア: ローグ



Horiuchi Makoto「ローグ」
晴れる屋フロンティア杯(4-1)

2 《平地》
2 《沼》
1 《島》
2 《大草原の川》
2 《窪み渓谷》
4 《溢れかえる岸辺》
4 《汚染された三角州》
1 《血染めのぬかるみ》
1 《吹きさらしの荒野》
4 《乱脈な気孔》
2 《コイロスの洞窟》

-土地 (25)-

2 《搭載歩行機械》
3 《ヴリンの神童、ジェイス》
2 《永代巡礼者、アイリ》
4 《反射魔道士》
4 《呪文捕らえ》
4 《風番いのロック》

-クリーチャー (19)-
4 《致命的な一押し》
2 《苦い真理》
3 《残忍な切断》
2 《最後の望み、リリアナ》
4 《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》
1 《真面目な訪問者、ソリン》

-呪文 (16)-
2 《断片化》
2 《集団的蛮行》
2 《神聖なる月光》
2 《軽蔑的な一撃》
2 《慮外な押収》
1 《約束された終末、エムラクール》
1 《否認》
1 《苦い真理》
1 《鞭打つ触手》
1 《苦渋の破棄》

-サイドボード (15)-
hareruya



致命的な一押しヴリンの神童、ジェイスゼンディカーの同盟者、ギデオン



 『霊気紛争』は【フロンティア神・松本 友樹プロの予告】通り、フロンティア環境に絶大な影響をもたらした。《致命的な一押し》は、《密輸人の回転翼機》との対決はスタンダードでは実現しなかったが、密輸が横行するフロンティアではその真価を発揮する。

 最も《致命的な一押し》の恩恵を受けたのは、エスパーやアブザン、スゥルタイといった赤抜きの3色だろう。とりわけ3~5マナが強力なエスパーカラーでは唯一無二と言っていいほどのキーパーツで、《残忍な切断》の「探査」材としてはもちろん、《ヴリンの神童、ジェイス》による再利用先や、《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》《風番いのロック》の前の露払いとしても最適だ。

 《呪文捕らえ》《致命的な一押し》で少し死にやすくなったとはいえ、《永代巡礼者、アイリ》と組み合わせての永久追放トリックもあり、依然として強力だ。《風番いのロック》の「強襲」を達成したり、他にも《最後の望み、リリアナ》で回収して蓋をする動きも頼もしい。

 厳選された除去、ドロー、カウンター、そしてプレインズウォーカー。スタンダード当時の記憶からアブザンアグロが王者になると思われたフロンティア環境だが、この攻防のバランスが整ったエスパーミッドレンジが新世代の王者になる日も近そうだ。


【「ローグ」でデッキを検索】






 いかがだっただろうか。

 すべてのデッキリストには意思が込められている。

 75枚から製作者の意図を読み解くことができれば、自分でデッキを作るときにもきっと役に立つだろう。

 読者の皆さんも、ぜひ色々と面白いデッキを探してみて欲しい。

 また来週!


【晴れる屋でデッキを検索する】



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