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よくわかるチームシールドのやり方

2016/11/11 00:00 

    • Michael Bonde
    • Hareruya Pros Blog
Translated by Atsushi Ito



今週末、僕は友人であるThomas EnevoldsenとMarijn Lybaertの2人とともに【グランプリ・ロッテルダム2016】に出場する予定だ。そんなわけで今回はチームシールドの戦略と、どういった部分で差がつくのかについて話をしようと思う。

僕がマジックを始めたのは2008年だけれど、その頃にはチームドラフトやチームシールドの公式フォーマットにおける全盛期は過ぎ去ってしまっていた。だからウィザーズがチームシールドをグランプリ・フォーマットに再び採用すると聞いたときはテンションが上がったものだよ。それというのもチームシールドについて重要なのは、非常に高いレベルのスキルが求められるということと、それと同時に、紛れがほとんど起こらないってことなんだ。

3人のプレイヤーが同一のプールを見てデッキを構築することで、君1人でデッキを作っていたら犯していたであろう構築ミスを犯さずに済むようになるし、ゲーム中のミスについても、チームメイトにアドバイスを求めることで回避することができる。そして最後に、3人のうち2人が勝てばいいわけだから、1人が負けても即マッチ負けということにはならない……つまりマナスクリューやフラッドだけでマッチを落としてしまうようなことも減るわけだ。

こう聞くと「なんだ、チームシールドなんて楽勝じゃないか」と思うかもしれない……けど言っておくが、全然違う!

普通のシールドだと、一つのプールだけでも組み方がいくつもある。時にはカードパワーの問題で長期戦を戦うという選択肢がないせいで、よりアグレッシブに構築する必要も出てきたりする。

これに対しチームシールドでは12パックを開封するから、爆弾カードを引き当てる確率も高い……しかし同時に、セットのメカニズムに沿ったシナジーデッキも組みやすくなっている。そうすると正しく構築されている限り、非常に強いシナジーを持ったデッキか、長期戦を戦い抜けるデッキばかりになって、マナカーブで押し切るプラン頼みなアグロデッキは駆逐されてしまう。

だからチームシールドのデッキを組み始めるにあたっては、まずチームメイトたちとカードの評価を一致させる必要がある。それができないようであれば、あるカードを入れるか入れないかの判断における最終責任者を決める、というのも良い選択肢となるだろう……なんといっても時間はたった50分しかないんだからね (そういうわけで本番前に1度か2度はチームシールドの練習をした方が良いよ)。

さて、ではいざ12パックを開封したらどうするか?

まずはそのカードプールに何ができて、どんなカードが使えるのかを知る必要がある。色分けをして、使い物にならないカードを弾くと良いだろう。以下に僕がチームシールドのイベントに参加する際にやりたいと思っていることを並べてみるよ。

0. どんな速度帯で戦うどんな色の組み合わせのデッキを3人がプレイするべきかについては、普段のシールドとは全然異なるので、最終決定者を決めること。

1. プールのカードを色分けして、マナコスト順に並べること。特定の戦略において噛み合うマルチカラーやアーティファクトのカードも、それぞれ該当する色のところに並べる。

2. そのプールで何ができるのかを理解すること。シナジーカードがたくさんあってコンセプトデッキが組めそうなのか、たくさんの神話レアとレアがあって1枚1枚のカードパワーで勝負できそうなのか。

3. プールにおいて「これは組むだろう」という鉄板デッキがあればそれを組んでしまうこと……この環境だと「白赤『機体』」がそれになりがちだ。非常に強力だし、他の戦略とカードがほとんど被らないからだ。

模範的な造り手密輸人の回転翼機ピア・ナラー


4. もらったプールにおいてどんな色の組み合わせがいいか見つけ出すこと。

青はシナジーの色だ。使い物にならないカードも多いし、青いカードだけではうまく勝つことができない。良いレアを複数枚引いていればその限りではないけどね。

歯車襲いの海蛇奔流の機械巨人巧みな交渉術


赤はアグロの色だ。けどそれだけではなく、除去や単体で優秀なコモンもあることから、様々なデッキに噛み合う色だ。

蓄霊稲妻壊し屋グレムリン溶接の火花


白は非常に扱いが難しい色だ。除去、後半戦用のカード、シナジー、単体で強いコモンといった複数の役割の組み合わせでできている。3つのデッキの総合点を上げる (この点については後述するよ) ためには弱い色を補ってあげる必要があるが、そのためにカードを分け合うのにちょうど良い色だと言えるね。

空鯨捕りの一撃発明の天使断片化


黒は強力な色だが、アーティファクトなしでは力を発揮しないのが悩みの種だ。優秀な除去はあれど、クリーチャーはとてもアグレッシブかやたら重いかの二択で、それらを共存させるのは難しい。神話レアや複数枚のレアがあれば取り回しのきく色になるが、それらがないようなら、サポートカラーとして扱うことになるだろう。

本質の摘出陰謀の悪魔ドゥーンドの調査員


緑はチームシールドにおいて非常に強力だ。コモンはどれも優秀だし、強力なレアもあり、シナジーがなくても戦える。それだけでなく、他の色との組み合わせ次第でシナジー色として立ち回ることも可能なんだ。

顕在的防御新緑の機械巨人水辺の虎


・こうした評価から僕は、平均的なチームシールドのプールにおいては「青緑、白赤、黒X」という組み合わせが色の相性として自然だ、と考えている……したがってこの組み合わせを最初に試すだろう、けれどもちろんそれでおしまいになるわけではない。あくまでスタート地点というだけだよ。

5. 3つのデッキを組み上げたら、それらについて3人それぞれが10段階で評価を下す。これによって、最終的には合計が25点から30点の間に収まった3つのデッキを導くことができる。

6. 同様に時間が許す限り、別の色の組み合わせの3つのデッキを作っては10段階で点数付けを行う。最高のスコア、しかも3つ目のデッキのスコアが一番高いものを見つけだしたなら、その組み合わせに決めてしまってもいい……たとえば「5点-9点-10点」の組み合わせは「8点-8点-7点」の組み合わせよりも悪いのだ。つまりどういうことかというと、私の見解では一つのデッキを犠牲にしてまで最強のデッキを作り上げるよりも、3つのデッキ全てに勝つチャンスがある方が望ましいからだ。

7. それぞれのデッキが目指すべきプランを遂行するのに最適なカードは何かを把握すること。どんなに良いカードでもそのデッキにおいては持て余し気味と感じられるなら、頭を切り替えてそれぞれのデッキの最高形を追求した方が良い。

僕が普段やっている手順としてはこんなところだ。時間を目いっぱい使うので、グランプリ本番に臨む前に何回か練習の機会を設けるべきだろう。

まだ言及していない重要なポイントとしては、以下のものがある。

1. 時間について
2. アーティファクトについて
3. プレイについて


デッキを構築するため、上で述べたような色の組み合わせのパズルを解き明かすのは、非常に時間がかかる。したがって個別のカードについての細かい議論は、できるだけ本番前にあらかじめ済ませておくべきだ。当日に全部を検討できる時間などあるはずもないのだから。

街の鍵製造機構予言のプリズム


アーティファクトは福音にもなれば呪いにもなりうる。どんなデッキにも入りうるけれども、その強さはそれが入るデッキに大きく左右される。《製造機構》のようなカードは、カードプール内で最強と言っていいほど勝利に貢献することもある……ただし、適切なデッキに入ってさえいれば。こうした事情はほとんどすべてのアーティファクトについて同様で、大抵は3つのデッキどれにもある程度は適合してしまうため、どのアーティファクトをどのデッキに入れるべきかの判断は、困難で時間がかかるものとなる。これについては、あらかじめ話し合っておくと良いだろう。

最後に残った大事なこととして、プレイについて話をしよう。

マジックのゲームをプレイすることは複雑なので、「正着」となると様々な要素や知識、状況の組み合わせに依存する。したがってチームメイトのプレイを妨げたりすることは、良い結果をもたらすこともあれば、最悪な結果をももたらしうる。私が言えることは、チームメイトが何を考えどんなプランで行動しようとしているのかを知りえない限り、チームメイト自身の判断でゲームをプレイさせ、その決断を尊重するべきということで、もしチームメイトの考えがわかっている場合でも、互いに助け合う限りにおいてはプラスに働くこともあるだろうが、プレイを妨げたり、そのプレイヤーのスタイルや計画に合わないプレイをさせてしまうと、ゲーム全体のプランに逆らってしまうことにもなりかねない。気をつけるべし!

さて、今回はここまでだ。楽しんでいただけたかな?次のチームシールドのイベントに参加する際、この記事を役立ててくれることを願っているよ。一応ここで書いたのはあくまで僕のやり方というだけで、誰にでも当てはまるものだとは思っていないけれど、時間内でのベストなデッキ構築や決断を追求することは、少なくとも僕の助けにはなってくれているんだ。

それではまた次回、君にたくさんの勝利と楽しみがあらんことを!

Michael Bonde // @Lampalot

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